麺のカタメ解禁について

ほぼ画像に情報を網羅してあるのですが、大阪のラーメン工藤さんインスパイアで、当店での麺カタメを1,000円で解禁してます。
これまで麺のカタメ指定は一発レッドカードが即退店だったのが、これからは多様性に応える柔軟な姿勢を見せていきたいです。
ではなぜ、麺のカタメを快く思わないのかと言うと、柔らかい表現で言うと「試食を何度も繰り返した、お店の美味しいと思うそのままを召し上がって欲しい」ってことに集約されるでしょう。
ただ綺麗事を抜きにした率直な言葉で言うと、初来店の店で麺のカタメを頼むのは無粋ですし失礼にも感じるからです。
特に今回のアイデアをくれたラーメン工藤さんや、千住二郎さんとかは柔らかい麺を売りにしているのに、そこで相反するようなカタメの注文は失礼で無粋で野暮なことですよね。
もちろんいわゆる家系のように店員さんからお好みを事前に聞かれたり、その旨が店内に掲示されている店では、好きな茹で加減を堪能して頂ければと思います。
それらは他には博多豚骨ラーメンのような細麺で真価を発揮するものとも言えるでしょうか。
けれども二郎系のある店では「店主の技量不足」というへりくだったように感じる言葉でそれには応じてなくて、またある店では返事だけして他のものと同じ茹で加減のものを提供していて、またある店では生茹でで提供するように指導されていると聞きます。
つまりまるで歓迎されていないんですよ。
僕がお客様から麺のカタメを指定された時は接客業なんで「すみません、カタメはやってないんですよ~」みたいに言って断ってましたけど、正直、内心では「は?」って思ってました。
そして何より当店が提供するいわゆる二郎系のラーメンは太麺のために、基本的にそもそもが硬いんです。
あと極太のつけ麺を提供する店も同様のことが言えます。
なのであくまで僕の個人の感想だと、麺のカタメ指定は新幹線に乗った時に出てくるカチカチのアイスを注文する時や、パン屋さんでフランスパンを買う時に「カタメで」と言うようなもんで、例えばドラマや映画の撮影に訪れた吉岡里帆ちゃんに「透明感のある演技をお願いします」と言ったら、「そもそも透明感で売っとるわい!」と言って、怒って帰ると思うんですね。
更に麺のカタメが美味しくないことは、決して個人の感想ではなくて、科学的にも証明されていることなんですよ。
(参考:カタ麺は頼むな!? ラーメンをもっと美味しく食べる3つの「裏技」 )
それから以前まで当店では麺のカタメを指定すると帰ってもらっていたのは、これまでのデータで麺のカタメを指定してきた人の粗相率が僕調べで圧倒的に高かったことが挙げられます。
それはタブーとされる大量お残しであったり、食事中のスマホ操作であったり、洗い物が増えるだけのレンゲ2個使いであったり、明らかに年上の飲食店従業員にタメ口で絡んできたり、「あ~不味かった!」と、とても元気で大きな声で暴言を吐いて出ていった方も全て麺のカタメを指定してきた人でした。
それと少し前に話題になった、俳優の中尾明慶さんのように「そんなん知らねえよ」と確認不足という自分の落ち度には触れずに強気な態度に出るのも、初来店で麺のカタメを頼む人の顕著な特徴ですよね。
(参考:中尾明慶、初訪問のラーメン店のルールに「そんなん知らねえよ」…「麺硬め」を頼むタイミングは難しい)
そういった経緯や経験でこれらを偶然とは思えず、そういう人たちにあらかじめ帰ってもらうルールを制定していたのですが、やはり一発レッドカードだとかなり角が立ちますので(笑)、どうすれば多様性を受け入れられるかを考えていた時に、個人的に親交のある今回のラーメン工藤さんの麺カタメの対応が素晴らしいと思えたので、今年の夏にラーメン工藤さんにも行った時に、当店でも工藤さんでやってたものの導入の許可を得て、今月から1,000円で麺のカタメを解禁することにしたのです。
以上、長くなりましたが、よろしくお願いします!